その診療予約システム 患者さんの不満につながっているかもしれません!

IT技術の発展は医療業界にも変化をもたらしました。
中でも診療予約システムは
比較的低コストで導入でき、
多くのクリニックが採用しています。

患者さんにとっても医療従事者にとっても
便利だと思われがちですが、
万能選手ではありません。

今回は診療予約システムの落とし穴について、
患者さん目線でご紹介します。

診療予約システムのメリット

患者さんが診療予約システムで予約をする際は
クリニックのホームページやSNSを通じて行う
ことが多いです。

また、いつでもどこでも診療の予約ができるツールもあります。

クリニックでは、1日の患者数や
来院時間が調整できるため、
業務や経営管理もスムーズになります。

受付から診察までの時間を
一定に保つことができ、
患者さんの負担も減らすことができます。
そのため、コストの問題がクリアできれば
すぐにでも導入したいシステムと言えます。

患者さんが不満を感じやすい予約システムとは

診療予約システムには様々な形態があり、
細かい操作方法はそれぞれ異なります。

患者さんが使いにくいと思うケースを
具体的にご紹介します。

・操作できる時間が限られている

患者さんが、夜間に体調の変化があり、
翌日に診察を受けたい場合に、
夜間の操作ができなかったり、
当日の予約ができなかったりすると大変不便です。

夜間救急病院に行くほどではないものの、
できるだけ早く受診したいというケースは少なくありません。

また、朝一番にクリニックに連絡するのは
患者さんにとって大きな負担になります。

・ログインしにくい

ログインIDやパスワードを毎回入力する場合、
不定期に受診する患者さんは
IDやパスワードを忘れがちです。

再設定を手間に感じたり、
体調が悪くてそれすら大変だと感じたり、
患者さんによって感じ方は様々ですが、
ログインしにくい予約システムは
かなりのストレスになります。

・予約の確認や変更がしにくい

一定時間が経過すると予約システムが
自動的にログアウトしたり、
複数回操作しないと
予約の確認ができなかったりと
予約の確認のしにくさも患者さんの不満につながります。

スマートフォンで簡単に予約できるため、
予約日時をメモしていない患者さんも多いです。

また、予約システムで診療予約をしたが、
予約の変更をする場合は電話する
という運用のクリニックもあります。

診療時間外に誤った日時等で予約した場合、
訂正が翌日以降になってしまします。

急な用事での予約変更も
診療時間外にはできないとなると、
患者さんは不満を感じてしまいます。

・予約したのに待たされる

患者さんが時間通りに来院しても、
受診まで待たされるというケースがあります。
急患や予定外の処置など、やむを得ず
診察が遅れる場合はありますが、
常態的に待ち時間が長いクリニックもあります。

「予約しても待たされる」というのは
患者さんの不満につながります。

クリニックの患者さんの層に合わせてシステムの調整を

下記は筆者の体験談です。

小児科にて、原則的にWEBからの予約診療、
夜間は翌日の予約不可という予約システムで
診療をしているクリニックがあります。

夜間の急な発熱で翌日診療してもらいたい…
という、よくあるケースには対応していません。

朝一番に予約システムを開かないと
診療の空き時間が分からないのは、
保護者にとってかなりの負担です。

信頼できる先生なので通い続けたいですが、
この予約システムが大きな足かせになっています。

乳幼児や高齢者、障害者など
介助が必要な患者さんが多いクリニックは
特に注意が必要です。

今一度、クリニックの予約システムを
患者層に合った仕組みに見直すのはいかがでしょうか。

予約システムの変更が難しい場合は、
予約時間外の診察枠を設けたり、
遅刻する患者さんを想定した体制に
するなどの対応が望まれます。

まとめ

診療予約システムは患者さんとクリニックの
両方にメリットがあります。

しかしこれは患者さんがそのシステムに
合っている場合だけです。

使いにくさを感じている患者さんがいるかもしれません。

患者さん目線で診療予約システムを分析し、
問題がないかチェックしてみてはいかがでしょうか。

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