スタッフをやめさせないコツ!離職率を下げる対策法5つ

時間とお金を使ってせっかく
良い人材を集めたのに、
辞められてしまって困った経験のある先生も
多いのではないでしょうか。

医療業界は、資格を持っている専門家の
集まりなので離職しやすいだけでなく、
女性の多い職場なので、適切な対処をしないと
離職するスタッフが後を絶たないような
状況になることもあります。

離職率が高いとクリニックの生産性も上がらず、
他のスタッフの負担も増えるので悪循環に陥ります。

離職率を下げることは、
クリニックの良好な経営にもつながります。

今回は、離職率が高くなる原因や
離職率を下げる対策などについて
わかりやすくまとめます。

離職率が高いと生産性も低くなる

厚生労働省が発表している
雇用動向調査結果の概況によると、
医療福祉における離職率は
2018年では15.5%、
2020年では14.2%となっています。

つまり、約6~7人のスタッフがいたら
1人辞める計算になります。

もし、全国的な離職率よりも高い離職率
である場合には何かしら対策を立てる
ことが必要ですし、可能であれば
もっと離職率を低くしたいものです。

なかには、必要な人数が確保できているのなら
離職率が高くても問題にならないと
考える院長先生もいるかもしれません。

しかし、離職率が高い状態を放っておくと
ブラック企業ならぬブラッククリニックと
悪い評判が立ってしまうかもしれません。

また、離職率が高いと再び時間や労力、
お金を使って人材を集めなくてはいけません。

他のスタッフの負担も増えて、
さらに離職率が高くなるという
悪循環に陥る可能性もあります。

そしてクリニックは少人数で
回していることが多いので、人が辞める
たびに業務内容を見直す必要が出て、
生産性が低くなる原因になります。

離職率が高くなる原因

離職率が高いと、残されたスタッフの
負担の増加、生産性の低下などが起き、
クリニックの経営にも悪影響を
及ぼすことがあります。

クリニックにおいて離職率が高くなる
主な原因としては、
以下のようなものが挙げられます。

1,転職しやすい

医療業界は資格を持っている専門家の
集まりで、転職しやすいため
離職もしやすいといわれています。

2,コミュニケーション不足

院長先生や他のスタッフとコミュニケーションが
うまくとれていないと離職しやすくなります。
「院長先生の方針についていけない」
という理由で辞めるスタッフもいます。
患者さんが多すぎて十分なコミュニケーションが
取れないことが、離職の原因になる場合もあります。

3,負担が大きい

必要最小限のスタッフで回していて
スタッフの負担が大きい、仕事ができる人の
負担が大きくなってしまっている
などの状況があれば要注意です。

4,環境が良くない

職場環境や人間関係が良くないと
離職につながります。
スタッフ同士の人間関係にも目を配る必要があります。
院長先生の態度で、スタッフ間に不平等だという
意識が生まれる場合もあるので
日頃の言動にも気を付けた方がよいです。

また、スタッフが過ごしやすいような
スタッフルームを設けるなど
職場環境にも配慮が必要です。

5,成長を認められていない

人間には承認欲求といって、“認められたい”と
いう気持ちがあるといわれています。
成長を認め、適切な評価をする機会を
作るようにするとよいかもしれません。

離職率を下げる対策法5つ

では、離職率を下げるには具体的に
どのような対策をしたらよいのでしょうか。
離職率を下げるために考えられる対策法を
以下に挙げてみます。

1,採用側の考え方をまとめる

まず、クリニックとしてどのような条件で
採用したいか考え方をまとめます。

就業時間、勤務体制、福利厚生、有給休暇などの
条件を客観的に見て、必要があれば適宜
修正していくことが大切です。
他のクリニックと比較して、働きやすい条件か
どうかを検討すべきです。

2,働きたい環境を作る

医療業界は女性の多い職場です。
女性の場合には、結婚や出産、介護などで
働き方に影響が出ることが多いため
クリニック側も柔軟に対応できるよう、
体制を整えておくとよいです。

例えば、育児中のパートの方でも
働きやすいような条件を提示すると
よいかもしれません。

学校行事や家庭の状況と両立
できるような職場環境を検討するとよいでしょう。

3,見合った給料を支払う

能力に見合った給料を支払うことも
離職率を下げるために重要です。
見合った給料を支払っているかどうかの
目安として人件費率という指標があります。

参考までに、
内科の場合には売り上げに対して
人件費率は45~50%といわれています。

例えば、現在の人件費率が45%でしたが、その後
売り上げが上がり人件費率が35%に
下がったとします。

つまり、スタッフが頑張っているということ
なので、インセンティブとして
人件費率が45%になるように給料を
上げ、スタッフに還元する方法などがあります。

頑張ったことが認められて給料が上がれば、
スタッフの満足度につながり、離職率も低くなる
可能性があります。

4,コミュニケーションをとる

定期的にスタッフと面談の機会を
設けるようにして、困っていることや
希望などに目を向けるとよいです。

それぞれのスタッフの優先順位を
理解することも重要です。

報酬だけではなく、定時での帰宅や勉強の
機会なども大切な要素であることを
理解しましょう。

5,人材は育てるもの

クリニックで働く人材の質の低下を
感じている院長先生もいるかもしれません。

しかし、不満を感じていると
スタッフにも伝わってしまいます。

人材は育てるものだと考えるとよいです。

離職前のサインに早めに気づきましょう!

離職前に以下のようなサインが出ることがあります。

1,スタッフ同士での会話や院長先生とのコミュ二ケーションが減る
2,積極性がなくなる 
3,不平・不満を言わなくなった
4,勤務時間が短くなったり、休みがちになった

このようなサインは、まだ離職を
決めていないものの、クリニックに対して
期待できずに諦めている時にも見られます。

早めに気づいて改善するように
すれば離職を止められるかもしれません。

離職率が低くなると、スタッフにとっても
働きやすい職場になり、クリニックの経営も
安定するので、離職前のサインを
見つけたら積極的に対処したいものです。

医師M.S.

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