世の中には潜在看護師が多く存在しています。
クリニックだからこそできる、
潜在看護師の復職を促せる具体的な条件をみてみましょう。
潜在看護師は約71万人
看護師免許を取得しているものの、
現職の看護師として働いていない人を
「潜在看護師」といいます。
他の職種で活躍されている方も含みますが、
その数は71万人とも言われています。
潜在看護師がそれだけいるなら、
求人を出せばきてくれるのでは?と
思われるかもしれません。
しかし、潜在看護師が多くいる理由としては、
日々進歩する医療技術や知識などに対する
不安が大きいことが挙げられます。
また、残業が多い、休暇が取りにくい、
賃金が安いなど待遇面に問題がある場合も
少なくありません。
クリニックは復職しやすい職場環境にある
交替勤務や受け持ち患者、プリセプター、
申し送り、看護研究など、病院勤務だと
さまざまな縛りが看護師の負担となります。
外来メインのクリニックでは
それらの負担が少ないため、復職看護師に
とってクリニック勤務は復職のハードルが低めです。
それにもう一押し、潜在看護師に
寄り添った条件を追加することで、
応募者の増加が期待できます。
潜在看護師が復職したくなるクリニックの条件
潜在看護師が持つ不安や不満を
解消することで、復職を促せるでしょう。
その方法を見てみましょう。
■柔軟な勤務体制
子育て中や介護中の人が勤務しやすい
勤務体制を整えることが必要です。
保育所の送迎、小学校やデイサービスなど
からの帰宅時間は決まっているため、
その時間を超えないで働ける
勤務体制が求められます。
午前診療だけでも勤務OKにしたり、
午後診療が長い場合(15時から20時など)
は18時で帰れるよう調整したりすると、
働けるという人が増えるでしょう。
■書籍やマニュアルの提供
潜在看護師にとって、最新の医療情報や
医療機器の取り扱い方を知らないことは
大きな障害のひとつです。
本人が勉強する意思があっても、
なにから覚えていけばいいかわからないと
いうことは少なくありません。
そのため、復帰後に覚えるべきことが
載っている、書籍やマニュアルを
準備しておくといいですね。
■復職支援研修やサービスの案内
都道府県看護協会や市町村では、
定期的に潜在看護師向けの復職支援研修を
行っている場合があります。
感染対策の基本や、採血・点滴・
吸引・経管栄養などの看護基礎技術を
教えてくれます。
復職予定の方に研修の案内をし、
受講してもらうことで、復職する
看護師はもちろんクリニック側としても
メリットが大きいでしょう。
■働くイメージが湧きやすいホームページの整備
潜在看護師にとって、クリニックで
自分が働くイメージが湧くかどうかは
大事なことです。
どんな業務を、どんな環境で、どんな人と
一緒に行うのかがわかれば、イメージが
湧きやすいでしょう。
それには、写真で説明するのが
一番わかりやすいです。
ホームページに求人ページを設けるのであれば、
院内で働く看護師の様子や診察の様子、
業務内容の詳細がわかる写真を
数枚載せてみましょう。
また、実際に働く看護師に
インタビューした内容を載せるのもいいですね。
働く機会を待っている潜在看護師は存在する
潜在看護師は、なんらかの理由で
医療現場を離れているわけですが、
勤務体制や勤務条件が
なかなか合うところがないため、
復帰できない看護師もいます。
そんな看護師が働ける環境を整えれば、
クリニックは看護師不足を解消でき、
潜在看護師は復帰が叶います。
ぜひ、潜在看護師が復帰しやすい条件を整えてみませんか?
看護師 S.H.