小児科クリニック内でのまさかを防ぐ!子どもの転倒・転落事故予防法とは

子どもは思わぬ行動を取ります。

万全の対策をしていたはずの待合室や
診察室で、子どもの転倒や転落などの
事故がおこることも。

そんな子どもの事故予防法をご紹介します。

0~6歳までの事故の半数以上が転倒・転落

子どもの事故のうち、最も多いのが
転倒・転落です。

待合室で走っていて転倒、
ソファーやベッド・階段から転落など、
院内での事故を経験された先生も
少なくないでしょう。

特に1歳前後の子どもは、体に対して
頭が大きく重たいため、頭部を強打しやすい
のが特徴です。

転倒によって硬膜下血腫となる
ケースもあり、命に関わることも
起こりえます。

そのため、事故の予防と、事故の被害を
最小限にするために万全の対策を
立てておくことが大切です。

小児科クリニック内の転倒・転落事故の予防法

クリニック内の設備を
今一度チェックしてみましょう。

ソファーの間隔はくっつけるか目いっぱい離す

ソファーが壁付けでなく移動が可能な場合、
ソファー同士の間隔には注意したいところです。

子どもは「飛び移れそう!」と思うと、
どうしてもそれをしたい衝動に駆られます。

子どもの飛び移りたい衝動を
掻き立てないためにも、ソファー同士は
ぴったりくっつけるか、できる限り離すか、
どちらかにしましょう。

床はソフトな素材にする

床が固い場合、子どもが転倒した際の
ダメージが大きくなる可能性があります。

クリニック内は、
ビニール床シート(クッションフロア)や
ラバータイルなど、
ソフトな床材を使用するのがおすすめです。

角をなくす

子どもは、何もないところで
急につまづいて転倒することがあります。

院内であれば、スリッパのサイズが
合わなかったり、靴下の素材が滑り
やすかったりして転倒することも。

また、子どもは狭い場所でもお構いなく走ります。

そして、転倒するかなにかにぶつかるまで
止まらない場合も。

もし転倒した先やぶつかったところに、
本棚やカウンターなどの角があった場合、
大けがの元になります。

そのため、できるだけ角のある設備は
避けましょう。
家具は角が曲線になっているものを
選ぶのがいいですね。

段差をなくす

段差は子どもの転倒の原因になります。
段差がある場合は、段差解消スロープを
使用しましょう。

室内用のものもあり、2cm前後の
小さな段差を解消できるものもあります。

窓の開口制限をチェック

コロナ禍で、換気のために窓を開ける
機会も増えたことでしょう。

窓からの転落事故は大事故に繋がります。

子どもがよじ登れるところに
開口制限のない窓がある場合、
開口制限ストッパーを付けると安心です。

よじのぼれる環境を作らないことが
大切ですが、子どもの行動は予測不能です。

念には念を入れることをおすすめします。

子どもはいつでも冒険を求めている

大人にとっては危ない行動も、
子どもにとって魅力的に
映ることは少なくありません。

かっこよくソファーをジャンプして渡りたい!
ピカピカの床でスライディングしたい!
椅子の下に隠れたい!
など、
「なぜそこでそんなことを!?」
と思うことは多々あります。

親は止めようとしますが、
間に合わない場合や、子どもが言うことを
聞かない場合が多いものです。

そんな、もしものときに備えがあれば、
きっと憂いも少なくなるでしょう。

できるところから、子どもの事故防止を
考えてみてはいかがでしょうか?

看護師 S.H.

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