Blog コミュニケーション コミュニケーショントラブル対策接遇 患者さんががっかりする接遇とは?原因は行き過ぎた業務分担かもしれません 2024年3月20日 2024年3月20日 Facebook post クリニックや病院でのスタッフの勤務体制は施設によってバリエーション豊富です。同じ職種でも人によって担当する業務が違うということも度々あることです。 無理のない分担は診療の円滑化につながり、スタッフにも優しい体制といえます。 しかし、メリットが大きいと思いきや、意外な場面で弱点が現れてしまうこともあります。 そこで今回は、業務分担と接遇のコツについてご紹介します。 もくじ ちょっぴり厄介 でもよくある患者さんからの質問 「それ私の担当じゃないのだけど…」という気持ちは相手に伝わる 業務分担をしつつ接遇を改善する3つのコツ まとめ ちょっぴり厄介 でもよくある患者さんからの質問 ➀「この薬って、他の病院でもらっている薬と一緒でも大丈夫ですか?」②「予約に遅れる場合はどうすればいいですか?」こういった質問は日常茶飯事ですね。 問題は「いつ」その質問をしたかです。 ➀を会計時に、②を診察時にしたとしましょう。「うーん、それは別の人に聞いてほしいなぁ…」と思うのではないでしょうか。 しかし、小さい子どもを連れた保護者や高齢者は来院するだけでも一苦労です。 落ち着いて医師の話を聞けないかもしれません。また、理解するまで時間がかかるかもしれません。 ふとした時に浮かんだ質問を何気なく目の前のスタッフにしているだけなのです。 また患者さんはスタッフを「クリニックの人」と思っていても、業務別に認識しているとは限りません。むしろ、いつ誰に何を聞くべきかを明確に認識できている方が少数派です。 しかもクリニックによって細かい業務分担がされている場合、(例えば予約は事務の佐藤さん、検査前の説明は看護師の田中さんなど)その違いを識別するのはほぼ不可能です。 「それ私の担当じゃないのだけど…」という気持ちは相手に伝わる 患者さんの質問を厄介と思ってしまうのは、担当外の質問を受けたことが理由の1つです。 どうしても頭によぎってしまうのは、「それ私の担当じゃないのだけど…」という気持ちかもしれません。 しかし気をつけたいのは、意外とその気持ちは相手に伝わっているということです。ちょっとした表情や、返答までの間に現れてしまうからです。 すると患者さんはどうでしょうか。自分を否定されたと思い、悲しくなったり恥ずかしくなったりするかもしれません。決して良い気持ちはしません。 スタッフの方も商業施設やホテルなどで似たような経験があるのではないでしょうか。 患者さんは、この経験を繰り返すと、質問をしたくでもできなくなってしまいます。診療に必要や情報が得られないだけでなく、「なんとなく行きにくい」とクリニックから足が遠ざかってしまう可能性すらあります。 そして患者さんの質問を厄介だと思ってしまう2つめの理由が、他のスタッフに繋ぐ必要があるときです。 担当者が明らかに忙しそう、誰に相談すべきか迷ってしまう、など、やりにくさを感じることがあります。 すると「私じゃなくて〇〇さんに言ってくれたらいいのに…」と思ってしまうのです。これは細かすぎる業務分担の弱点だと言えるでしょう。 業務分担をしつつ接遇を改善する3つのコツ このような事態を防ぐために、すぐにできる3つのコツを解説します。 1、患者さんの質問は的確でないことが多いと認識する 「患者さんはスタッフのことを業務別に認識はしていないため質問が的確ではない」ということを認め、スタッフ間で共有することが大切です。 他のスタッフが忙しそうでも自分1人で対応しようとせず、必ず誰かに相談することを周知するだけで、スタッフの気持ちは楽になります。皆が同じ認識を持つことによって、お互い様だという気持ちも芽生えるでしょう。 2、自分以外のスタッフの業務を理解する機会をつくる 他のスタッフの業務を理解することで、そのスタッフに患者さんを繋ぎやすくなります。 例えば、会計時に患者さんからの質問で「この薬って、他の病院でもらっている薬と一緒でも大丈夫ですか?」に対して、事務スタッフが看護師にお願いするケースです。 医師に直接繋げることができない場合でも、診察中の医師と看護師が話すタイミングを理解できていれば、看護師に相談するとスムーズです。 また患者さんに、医師と話をしたいかを確認して、お薬手帳を預かるだけでも、スムーズになります。 お互いに、「こうしてくれたら助かる」「これは避けてもらいたい」という要望を出し合い、共有するのもオススメです。 3,クリニックのビジョンを明らかにし、スタッフがチームの一員であるという意識を持てるようにする そもそも何のためにクリニックがあるのか患者さんにどのようになってもらいたいのかそれを実現するためのチームであり、自分はその一員であるという意識は重要です。 自分の担当外のことは他のスタッフに丁寧に繋げばよいと思えるからです。 「なぜ自分にその質問をするのか?(他の人に聞くべきなのに)」という気持ちが相手を不快にさせる要因です。それを思わないような意識付けが大切なのです。 まとめ クリニックでは患者さんからのちょっぴり厄介と感じてしまう質問があります。患者さんを不快にさせないため、患者さんの特徴を理解し、スタッフ間で「お互い様」という意識を持てるようにしましょう。 そのために、クリニックのビジョンの共有は助けになります。患者さんの質問に笑顔で対応できるよう、実践してみてはいかがでしょうか。 看護師 M.K. ☆関連記事☆ 患者が求める接遇を実現する9つのポイント 誰でもできる!ワンランク上の接遇力につながるコトとは? Facebook post
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