ワンランク上の接遇をするためには、
相手やその場に応じる力が求められます。
この「応じる力」は経験や訓練である程度
養うことができますが、忙しい医療従事者は
勤務時間内で十分な接遇研修を受けるのは
難しいのではないでしょうか。
そこで提案するのが、
「素敵な接遇を知ること」です。
たくさんの良い接遇の事例を知ることで、
どんなことが喜ばれるのか、
どのような工夫があるのかという理解につながります。
応用をするための材料を仕入れておくイメージです。
具体的な方法としては、
コミュニケーションアプリを活用します。
自分が素敵な接遇をしてもらったり、
見かけたりしたときにグループチャットや
掲示板などに投稿するのです。
例えば
「2歳の子どもとファミレスに行ったら、自分の
代わりに店員さんがドリンクバーから
飲み物を持ってきてくれた!すごく助かった!」
といったものです。
ざっくばらんに、エピソードと気持ちを書くと、
読んだ人にもその情景が伝わりやすくなります。
対応をした店員にとってはそれほど特別な
ことではなくても、お客さんにとってはとても嬉しいことだった。
少しの想像力と身軽な振る舞いでも、
相手に喜んでもらうことができる。
こういったことに気付けるかもしれません。
コミュニケーションアプリは、スマートフォンから
利用できるため、誰でもいつでも簡単に
投稿できる手軽さがあります。
投稿のルールとして、
・投稿したものに対してお互いに返事はしない
(エピソードだけが箇条書きのように掲載されている場にする)
・普段の話し言葉で書く
・スタッフがいつ読むかは自由(既読の件数にこだわらない)
といった点をポイントにしておくとよいでしょう。