個人のスマートフォン普及率が約７割の
日本において、手軽に情報を検索・閲覧できる
ホームページはクリニックにとっても
重要な役割を果たします。
診療情報の掲載にとどまらず、
クリニックの理念、施設やスタッフの写真、
よくある疾患の説明など、
趣向を凝らしたものも多いですよね。
今回はホームページの落とし穴というお話しです。
| もくじ 「あれ？ホームページと違うな」はマイナススタート 集客はできても定着しなければ意味がない クリニックのホームページはあくまで情報を提供する場 勝負すべきは医療と接遇のクオリティ まとめ |
「あれ？ホームページと違うな」はマイナススタート
ホームページを見て、初めて訪れたレストランがあるとします。
入った瞬間、「何だか違うな」と思った経験はありませんか？
思っていたより狭い、建物が古い、
スタッフの感じが悪いなど、自分の予想を
下回った場合「だまされたかも…」と思いませんか？
そうなると、食事への不安も募る一方です。
ホームページのイメージと実際の施設が
異なるだけで、本来の目的も期待外れでは
ないかと考えてしまします。
これは患者さんも同じです。
ホームページから受けるイメージと、
実際が異なるだけでクリニックに対するイメージ
はマイナスから始まってしまうのです。
人は自分の予想に対し、
それを証明する事実に目を向けがちです。
そのため、マイナスの印象を持った患者さんは
クリニックの良くない部分ばかりに
注目してしまいがちになります。
このような患者さんの印象をプラスに
転じさせるには、いつも以上の
努力が必要になってしまいます。
集客はできても定着しなければ意味がない
綺麗な写真とおしゃれなデザインのホームページは
閲覧者の目をひきます。
ホームページが来院の決め手になることは
少なくないでしょう。
しかしその患者さんが継続して来院するかは
別の話です。
患者さんが満足しなければ、定着はしません。
初診の患者さんは、医師やスタッフとの
人間関係がない状態です。
そのため「もう２度と来ない」と思うようなことがあれば、
口コミサイトで酷評する可能性すらあります。
このような患者さんは、クリニックを論理的に
批判するのではなく
「こんなにひどい目にあった」「こんなに腹が立った」
と自分の気持ちを主張したいだけの場合が
ほとんどです。
このようなコメントを信用しない人も多いですが、
良い印象を与えないことは確かです。
ホームページの目的は
「初診の患者さんを増やす」だけでなく、
「患者さんが安心して通い続けられるようにする」
ことでもあります。
クリニックのホームページはあくまで情報を提供する場
クリニックのホームページは
イメージ戦略の場だけではありません。
患者さんが手間をかけずに必要な情報を
得られるようにする必要があります。
トップページに凝りすぎて、診療時間が
すぐに見られない、
予約の取り方が分かりにくい、ということでは
本末転倒です。
「見た目が何となくよい」のではなく、
患者さんの立場で検索したら
どのようなホームページが有益かを検討しましょう。
多少ホームページに時代遅れな感じがあっても、
必要な情報が掲載されていれば問題ありません。
患者さんが求めているのは「医療」です。
かかりつけ医にするかどうかは、
先生の腕にかかっているのです。
勝負すべきは医療と接遇のクオリティ
ホームページやSNSを駆使したビジネスが
増加する中、クリニックにもその波が押し寄せて
いるのかもしれません。
しかし、顧客に同じ商品を売るサービスとは異なり、
医療は患者さんに応じた対応が求められます。
扱うものが「命」である以上、失敗も許されません。
医療と接遇の質の向上こそ、重要な課題であり
これが満たされれば、患者さんは自ずと
クリニックにかかり続けます。
古びていて、ホームページもないクリニックが
混雑することはあっても、
おしゃれでSNSに積極的なだけで人気が
出ているクリニックはありません。
まとめ
素敵すぎるホームページは、患者さんの誤解を
生む原因になります。
「思ったのと違った」という印象は、
診療に対する印象にも影響します。
実際のクリニックの雰囲気と、
ホームページ上で見るクリニックのイメージに
大きなギャップが無いか、
一度見直してみてはいかがでしょうか。
看護師M.K.
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