子育て看護師が働きやすい職場に必要な5つのこと

家庭と仕事の両立は、
看護師自身の努力だけでは
実現が難しいのが現状です。

そのため、子育て中の看護師にとって、
職場が働きやすい環境であるかは
非常に重要です。

そこで本記事では、
子育て看護師を雇用した方が良い理由や、
子育て看護師が働きやすい職場を
実現するために必要な5つのことを
ご紹介します。

子育て看護師がクリニックの未来を担う

少子高齢化が進む日本で、
これから予想されるのが看護師の高齢化です。

就業看護職員の年齢階級別構成割合では、
60~64歳の割合が、
2008年の3.1%から2020年の6.8%と
2倍に推移しています。
さらに65歳以上の看護師の割合は、
2008年が1.8%だったのに対し、
2020年には5.0%と2.5倍以上に増加しています。

子育て世代である30~40代の
看護師が減ったことで、
就業看護職員の年齢層が上がっているのです。

つまり、10年後・20年後を考えたとき、
30~40代の看護師の確保は急務です。
そのため、子育て看護師が働きやすい
環境を作ることが重要になります。

 参照元:厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」PDF/5P

子育て看護師が働きやすい環境に必要な5つのこと

クリニックの多くは夜勤がないため、
子育て中の看護師にとって働きやすい環境と言えます。
さらに働きやすさを向上させるために
必要なことを5つご紹介します。

1. フレキシブルな勤務体制の導入

子育て中の看護師にとって、
定型的な勤務体制では
なかなか家庭との両立は困難です。
特に小学校の下校時間は変則的なところも多いでしょう。

そこで、クリニックでは、
フレキシブルな勤務体制を導入し、
多様な働き方ができる体制を作ることが重要です。

例えば、午前診のみや午後診のみなどで
勤務時間を選択できたり、
曜日に合わせて勤務時間を
変更できたりすることで、
子育て看護師の働きやすさにつながります。

2. 休暇制度の活用推進

様々な休暇制度を活用できる環境であるかは重要です。
国も働き方改革を進めており、
医療の現場においても同様に
休みやすい環境作りが求められます。

例えば、子の看護休暇や
有給の取得率は大きなポイントです。
さらに育休の取得実績があると、
仕事と家庭の両立がしやすい環境であると
感じてもらえます。

クリニックとして制度の活用を推進し、
その実績を示していくようにしましょう。

3. コミュニケーションの機会を作る

子育て中の看護師にとって、
子どもの体調不良による急な休みは
避けられないでしょう。
急な休みが連続すれば
他のスタッフの負担が大きくなり、
不満が溜まりやすくなります。

そうならないように日ごろから
院内コミュニケーションを
取りやすい雰囲気を整えることが大切です。

院長からスタッフへ声をかけたり、
雑談したりすることで、
院内の空気は大きく変わります。
看護師を総括する看護師長などから、
定期的に状況を確認することも必要です。

4. ゆとりのある人員配置

通常必要な看護師の数に
もう1人加えることで、
もしもの欠勤に対応しやすくなります。

一見、人件費が増えるように感じますが、
今後、看護師不足により、
派遣会社に依頼することになった場合、
「看護師の時給」に加えて「派遣会社へのマージン」が発生します。
マージン率は派遣会社によって異なりますが、約30%です。

ゆとりのある人員配置をすることは、
長い目で見ると損にはならないでしょう。
なにより、長く働いてくれる人材はクリニックの財産です。

5. キャリアアップ支援

子育て中でも、キャリアアップを目指す看護師は多いでしょう。

キャリアパスの提示や
研修プログラムの提供など、
子育て看護師が今後、ステップアップを
していくためのサポート体制があると、
長期的に働き続ける意欲が高まります。

さらに仕事と家庭を両立しながら
スキルを磨けるプランを用意することで、
自分のライフスタイルにあった
キャリアアップを図れるので、
よりモチベーションアップにつながります。

子育て期間は有限 看護師のキャリアは一生

子育て中の看護師の雇用はリスクを感じるかもしれません。
しかし、子育て期間は短く、子育て後の期間のほうが長いでしょう。

子育て中からその後もキャリアを活かせる
環境を提供することは、
長期的なスタッフ確保につながり、
将来の看護師不足を防ぐことができます。

子育て看護師が仕事と家庭を
バランスよく両立できる環境を整えてみませんか?


看護師 S.H

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