Blog 医院運営 医院運営創意工夫設備・環境病診連携 診療の品質を高める遠隔読影の活用方法 2024年2月13日 2024年2月13日 Facebook post 遠隔読影とは、CTやMRI検査などの画像をクリニックとは別の場所で画像診断専門医が読影することです。医療の質と効率を高めるための技術的なサポートとして、遠隔読影が注目されています。 今回は、開業医クリニックにおける遠隔読影を導入するメリットや活用方法をご紹介します。 もくじ 遠隔読影の導入によるメリット3つ 遠隔読影の活用例 遠隔読影の導入における注意点 遠隔読影を上手に活用し、より良い医療サービスを提供しよう 遠隔読影の導入によるメリット3つ 遠隔読影の導入は、クリニックの医療の質と効率を向上させることが可能となります。とくに注目すべき3つのメリットをご紹介します。 1、診断精度の向上疾患の診断には、医師の的確な判断が必要です。とくに専門外の症状や疾患においては、専門医の意見が必要となる場合もあります。 遠隔読影では、相談できる医師が近くにいない開業医クリニックの医師でも、画像診断専門医の意見を参考にでき、診断の正確性の大幅な向上に繋がります。 2、患者さんの待ち時間の短縮遠隔読影の導入で、画像診断専門医の意見を取り入れることができ、迅速な診断と治療方針の決定が可能となります。 これにより、画像診断にかける時間の短縮に繋がるため、クリニックの診療の流れをよりスムーズにし、患者さんの待ち時間を削減することに繋がるかもしれません。 3、医師の業務負担の軽減遠隔読影を利用することで、画像診断業務の一部を効果的に共有できます。 これにより、作業の質を維持しつつ、業務負担の軽減が可能です。 遠隔読影の活用例 遠隔読影を用いることで、二重読影の実施や地域医療の連携強化が図れます。具体的な実践例をご紹介します。 ・CTやMRI検査の二重読影 肺がんの精密検査専門のAクリニックでは、肺がんの疑いがある症例に対して、二重読影として遠隔読影を取り入れ、診断の精度を高めています。Aクリニックで利用している遠隔読影サービスは、 午前中に依頼すれば当日中に所見の返信がくるため、患者さんへの迅速な対応が可能です。 Bクリニックは、頭痛診療の質を向上させるため、MRIを導入しています。 MRI画像の読影で診断に迷う症例が出た場合、遠隔読影サービスで専門医の意見を求めています。この活用方法により、より的確な診断と質の高い医療の提供が可能です。 ・地域連携の強化 遠隔読影は、高額医療機器の導入や画像診断専門医の雇用が困難な開業医クリニックの問題解決にも力を発揮します。 他施設の画像診断機器や画像診断専門医のリソースの共有が可能となるからです。 また、遠隔読影のシステムを通じて医療施設間のコミュニケーションが強化され、患者さんの紹介や逆紹介の流れがスムーズになります。 これにより、患者さんは最適な診療を受けることができ、地域医療の質の向上に活用できます。 遠隔読影の導入における注意点 遠隔読影を最大限に活用するためには、導入時に配慮すべき注意点がいくつかあります。 とくに「通信環境」と「セキュリティ」の2点は、導入を検討する際の主要な焦点となります。 それぞれ見ていきましょう。 ・通信環境 遠隔読影の利点は、どこからでも画像診断専門医の意見を得られることです。 しかし、この状況を実現するには、安定した通信環境が不可欠です。 不安定な通信は、画像の読み取りに影響を及ぼす可能性があり、診断のミスを招くリスクが増大します。 高精細な医療画像をスムーズに送受信するための回線や、通信トラブル時の対応策を事前に検討しておく必要があります。 ・セキュリティ 画像情報は、患者さんのプライバシーを含む重要な情報です。遠隔読影を行う際に、患者さんの情報が外部に漏れることのないよう、厳重なセキュリティ対策が必要になります。 セキュリティ対策を確実に適用し、患者さんとクリニックの双方の安全を保ちましょう。 遠隔読影を上手に活用し、より良い医療サービスを提供しよう 遠隔読影は、診療品質を高めるための強力な支援ツールとして注目を浴びています。 診断精度の向上、患者さんの待ち時間短縮、医師の作業効率の向上など、多くのメリットがあげられます。これらのメリットを活用することで、患者さんにとって満足度の高い医療サービスの提供が可能になり、クリニックの信頼と評価を高めることが期待できるでしょう。 放射線技師 O.S ☆関連記事☆ AIによる画像診断支援とは?現在の活用例とトピックスを紹介 Facebook post
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