傘の紛失や盗難は病院の評判に直結!トラブルを未然に防ぐおすすめ対策法

夏は傘を持参する患者さんが多くなる季節です。

クリニックの傘立てはどのような状態でしょうか?

忘れ物の傘であふれている、古い傘が
放置されている、といった場合は注意が必要です。

雑然とした傘立てでは、取り間違えや
盗難が発生しやすくなり、クリニックの評判にも影響します。

クリニックにおける傘管理の重要性や、
傘の紛失・盗難防止策について解説します。

もくじ
傘の置き忘れや盗難被害は多発している
傘の紛失・盗難に対する病院側の法的責任は?
傘トラブルが病院の評判に与える影響
傘の紛失や盗難を防ぐための対策
1.傘袋の設置
2.鍵や暗証番号つき傘立ての設置
3.個人識別用グッズの設置
4.架空の監視システムを知らせる看板の設置
5.監視カメラの設置
6.レンタル用の傘の設置
7.忘れ傘防止を注意喚起する張り紙の設置
忘れられた傘の管理方法
傘の管理方法に問題がないか確認しましょう

傘の置き忘れや盗難被害は多発している

令和4年中に警視庁に受理された届けの
うち、傘の拾得届は28万763点、遺失届は6226点でした。

実際にはもっと多くの置き忘れや盗難
被害が起こっていると考えられます。

このように、傘の紛失や盗難の頻度は決して少なくありません。

クリニックなど、滞在時間が長くなる場所では、特に注意が必要です。

傘の紛失・盗難に対する病院側の法的責任は?

患者さんが院内で傘を紛失した場合、
医療機関側に法的責任はあるのでしょうか。

結論から述べると、医療機関が法的な
賠償責任を負う必要は、一般的にはないと考えられています。

施設へ持ち込まれたものに対する
管理責任について規定している法律が、商法594条です。

この商法594条では、客の持ち物の紛失に
ついて施設側に重い責任が課されるとしています。

しかし、この場合の施設とは、営利を目的とする場所を指します。

医療法でも定められているとおり、医療行為は非営利なものです。

医療機関は営利目的の場所には当たらない
ため、商法は適用されないというのが一般的な解釈です。

もし、患者さんが傘を紛失したとしても、
医療機関ではなく、傘を持ち去った人に賠償責任が生じます。

傘トラブルが病院の評判に与える影響

医療機関側に法的賠償責任がないとは
いえ、紛失や盗難などの傘トラブルは
クリニックへの評判に大きな影響を与えます。

傘を紛失した患者さんからはクレームが
発生すると共に、対応次第ではクリニック
への信頼も損なわれるでしょう。

また、クレーム対応によって窓口の混雑や
スタッフ不足が起こり、診療業務にも影響が出ます。

さらに、このようなトラブルが
口コミサイトやSNSなどで拡散されると、
クリニックの評判が下がる可能性もあるでしょう。

傘の紛失や盗難を防ぐための対策

傘の紛失や盗難を防ぐための具体的な対策方法をご紹介しましょう。

1.傘袋の設置

入口に傘立てを置かず、使い捨ての傘袋を
準備し、院内に傘を持ち込んでもらいます。

患者さんが自分で傘を携帯することで、
傘の盗難や持ち帰り忘れを防止できるでしょう。

2.鍵や暗証番号つき傘立ての設置

鍵や暗証番号つきの傘立てを設置します。
ロックした本人以外は傘を持ち出せないため、盗難は不可能です。

3.個人識別用グッズの設置

個人識別用の目印となるグッズを用意
して患者さん自身で傘につけてもらう方法です。

例えば、同じ番号の札2枚を1セットとし、用意します。
片方を傘につけ、もう一方は患者さんに持ってもらいます。

この方法であれば、特徴の少ないビニール傘なども他人のものと間違えづらくなるでしょう。

番号札のほかにも、シールをつけた
クリップを使用するなど識別用アイテムを
つくる方法はいろいろあります。

スタッフの意見を交えながらアイデアを練ってみるのもよいでしょう。

4.架空の監視システムを知らせる看板の設置

実際に防犯システムがなくても
「防犯システム作動中」
「盗難防止センサーがあります」
と表示された看板を設置する方法も有効でしょう。

「盗難を見られている」
「傘を盗むと何かが起こるかもしれない」
という不安感をあおり、盗難を抑制できます。

5.監視カメラの設置

傘立て付近に監視カメラを設置し、盗難を防止します。

盗難が起きた際には、犯人の特定が
しやすく、警察にも情報提供しやすくなります。

また、監視カメラがあると安心して
傘立てを利用できる、と考える患者さんもいるでしょう。

6.レンタル用の傘の設置

急な雨に備え、レンタル用の傘を数本用意しておきます。

盗難を防ぐだけでなく、傘がなく
困っている患者さんにも喜ばれるサービスです。

7.忘れ傘防止を注意喚起する張り紙の設置

帰宅の際、目につきやすい位置に、
傘を忘れないよう注意喚起を促す張り紙を設置します。

忘れられた傘の管理方法

忘れられた傘の管理方法は院内で統一しておきましょう。

患者さんが持ち帰り忘れたと思われる
傘は、保管期限を定め、あらかじめ
張り紙やホームページに表示しておくことをおすすめします。

また、傘の忘れ物があった際の取り扱い
について、スタッフ間で情報共有を
徹底しておくのもトラブル防止のために大切です。

傘の管理方法に問題がないか確認しましょう

患者さんの満足度は診療だけでなく、
クリニックのサービス面によっても大きく左右されます。

受診先で傘を紛失・盗難した場合、
患者さんはクリニックに対し不満を抱いてしまうでしょう。

傘にまつわるトラブルを避けるためにも、
院内の傘管理に問題点はないか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。


看護師 E.O

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