院内にウォーターサーバーを設置
するか迷っているクリニックも
少なくないでしょう。
設置場所やコストの問題を考えると、
二の足を踏んでしまうことも。
しかし、患者さんや看護師側にとっては
ぜひ設置してほしい設備のひとつです。
その理由を3つ解説します。
理由その1:脱水予防ができる
長時間の待ち時間が発生すると、患者さんは
水分補給が難しい状況が続きます。
いつ呼ばれるかわからず外に出られない、
自動販売機が院内や近くにない、
もう少しで呼ばれるはずだから我慢しよう
としているうちに、体調がより悪く
なってしまうということも考えられます。
特に夏場は、脱水予防として
水分補給が大切です。
そのため、院内で気軽に水分補給が
できる環境が、患者さんには必要です。
理由その2:子連れの患者さんが助かる
ウォーターサーバーがあれば、喉が渇いたと
訴える子どもに冷たい水を提供できたり、
興奮する子どもを落ち着かせたり
することができます。
また、冷たい水だけでなく、お湯が
出る機能が付いているウォーターサーバーも
あります。
ミルクが作れるのは、赤ちゃん連れの
お母さん・お父さんには嬉しいですね。
理由その3:検査がスムーズになる
採血前の水分補給で、採血が
しやすくなる効果があるほか、採血中の
血管迷走神経反応の抑制効果があるという
研究結果もあります。
また、急な検尿が必要になったとき、
運悪く患者さんがトイレに行った直後と
いうことがあります。
そうなると、尿が出るまでその患者さんの
診察は後回しになり、ほかの患者さんとの
順番を考慮する必要が出てきます。
患者さんにとっても、時間がかかるのは
避けたいところです。
飲水の影響を考慮する必要がありますが、
どうしても尿検査が必要な場合に、
ウォーターサーバーがあれば
冷たい水をその場ですぐ飲め、
排尿を促してくれるでしょう。
これらにより検査に長時間人手がとられる事態を
避けることができれば、診療も
スムーズに回ることでしょう。
ウォーターサーバー導入の注意点
クリニックにとってメリットの多い
ウォーターサーバーですが、
注意したいのが設置場所と
チャイルドロックの有無です。
■設置場所はコンセントが近く、倒れにくい位置に
ウォーターサーバーには電源が必要です。
そのため、設置場所はコンセントが
近くにあるところに限定されます。
延長コードでつなぐ方法もありますが、
長いコードはウォーターサーバーの転倒や、
コードにひっかかることで患者さんの
転倒のリスク、掃除の手間が増える
ことになるため避けたいところです。
そして、人がよく通る位置、ドアが
当たりやすい位置などを
避けることが必要です。
■チャイルドロックは必須!105cm以上の高さがあるか要チェック
温水機能付きのウォーターサーバーが
普及し始めたころ、1歳前後の子どもの
やけどの事故が増加しました。
サーバーの転倒や誤操作などが原因です。
そのため、経済産業省は温水用蛇口や
注水レバー、レバーのチャイルドロック機構の
高さを、満1歳児の背伸び到達高より高い、
床面から105cm 以上に設置することが
望ましいとしています。
ウォーターサーバーはメーカーやサイズが
豊富ですが、安全に配慮したものであるか
必ずチェックすることが大切です。
ウォーターサーバーで患者満足度アップへ
クリニック内での水分補給は
患者さんにとっても、医療者に
とってもメリットが大きいです。
安全に配慮したウォーターサーバーを、
適切な位置に設置し、患者さんの
満足度の向上を目指しましょう。
看護師 S.H.
関連記事
患者さんにとっての心地よさとは? 院内の設備を見直してみましょう
https://arkrayclinicsupport.com/blog-of28/
小児科にあって欲しい!こんな設備を待ってた!
https://arkrayclinicsupport.com/blog-of29/
クリニックの印象を左右する!患者さんもスタッフも大満足なトイレ設備とは?
https://arkrayclinicsupport.com/blog-of55/