雨の日特有のトラブル「患者さんの遅刻、転倒、傘の紛失」などの予防策とは

梅雨の時期になると、クリニックでは
患者さんの遅刻や転倒、傘の紛失などの
トラブルが起こりやすくなります。

このようなトラブルは、患者さんに
身体的・精神的な苦痛を与え、
他の患者さんにも混雑や待ち時間の延長などの
不利益を与えてしまうことになりかねません。

そこで今回は、雨の日のトラブルの
予防法・対処法について詳しく解説します。

クリニック運営において雨の日の課題とは?

雨の日には、通院が困難な患者さんが急増したり、
交通機関の遅延によって、
予約時間に間に合わない患者さんが増えやすくなります。
その結果、受付や待合室が混雑し、
患者さんの不満が高まることにつながります。

また、雨の日は床が濡れやすく、転倒の危険も増します。
さらに、傘を持ち込む患者さんが増え、
傘の取り間違いや紛失、置き忘れが起き、
その対応に時間を割かれることもあるでしょう。

事前に対策を考えることで、
これらの影響を最小限に抑えることが可能です。

雨の日の取り組みや対策をそれぞれご紹介!

雨の日に発生しやすくなるトラブル、

  • 患者さんの遅刻
  • 患者さんの転倒
  • 傘の紛失

に関して、それぞれ解説します。

患者さんの遅刻による影響を緩和する取り組み

患者さんが予約時間に遅刻した場合の
対応について、事前にスタッフに周知しておきましょう。

「予約時間に間に合わなかった場合には
ご予約が取り消しとなるため、
大変お待たせすることになります。」など、
対応方法について受付横に掲示したり、
Web予約システムを導入している場合には
予約ページに説明を入れたりしておくことが大切です。

そうすることで、他の患者さんへの影響を
緩和でき、クレームにつながりにくくなるでしょう。

転倒事故を予防するための取り組み

雨の日は床が濡れやすく、
転倒のリスクが上がるため、
床が濡れていないか注意するよう
スタッフに注意喚起しましょう。

院内はスリッパに履き替える場合にも、
玄関や玄関アプローチでの転倒が起こる場合があります。
滑り止めマットの使用や手すりの設置などの対策が必要です。

また、問診表に現在の歩行状態について
尋ねる項目を入れておくとよいかもしれません。

  • 歩くときにふらつく
  • なにもないところでつまずく
  • 1か月以内に転倒した

など、転倒の可能性について
スクリーニングできるようにしておき、
当てはまる場合にはカルテに記載・入力しておきます。
該当する患者さんが来院する日には、
介助を行う・床の状態を確認するなどの対応を行いましょう。

傘の紛失を防ぐための対策

傘の紛失を防ぐためには、傘立ての設置と配置場所が重要です。
待合室や受付エリアに傘立てを設置し、
患者さんが利用しやすい場所に配置しましょう。

また、置き忘れの傘を随時、
別の場所に保管し、傘立ての中の傘の
密度を減らして見やすくすることで、
紛失のリスクを軽減できます。

さらに、番号付きの札を2枚1組で準備し、
1つは傘に付け、もう1つは
持っておいてもらう方法や、
番号付きのクリップを2つ1組で準備し、
1つは傘に、もう1つは靴に挟むという方法もあります。

スタッフのトレーニングと対応策の確立


対策方法を決めたら、スタッフに相談・周知することが大切です。
実際に対応するのはスタッフであり、
患者さんに最も接するスタッフだからこその意見もあるでしょう。

細かい点は話し合い、最適な方法を模索することが大切です。
そうすることで、スタッフの
意識向上につながり、トラブル発生時の
適切な対応が期待できるでしょう。

雨の日のトラブルを最小限に抑えるために継続的な取り組みを

雨の日におけるトラブルを
最小限に抑えるためには、対策の継続的な実施が不可欠です。

定期的な見直しや改善を行いながら、
患者さんの安全と利便性を
確保するクリニック運営を心がけましょう。

安全な環境を提供することで、
患者さんの信頼を得ることにもつながります。

看護師 S.H

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事