医療機器リースの動産総合保険って?

医療機器をリース契約したことが
ある方は「動産総合保険」という言葉を
耳にしたことがあるのではないでしょうか。

今回、動産総合保険についてご案内します。

初めて聞くという方も
ぜひ一度ご覧ください。

動産総合保険とは

動産総合保険は偶発的な事故によって、
生じた損害を補償する保険です。
保険会社と任意に契約することで
加入することができます。

通常リース会社は、所有権を持つ
リース物件に対して
動産総合保険を付保しています。

つまりリースには動産総合保険がセットされています。

万一、リース物件に保険事故が発生した場合、
修理費用もしくは残債(全部または一部)に対して
保険金が支払われます。

リースの動産総合保険は、大量の物件を
保険契約していることから
スケールメリットが大きいという
特徴があります。

一方、設備を現金購入した場合は、
必要に応じて医療機関が動産総合保険の加入を
検討・手続きする必要があります。

設備の資金調達手段を検討する際は
動産総合保険の観点からも
比較検討してみてはいかがでしょうか。

保険の対象となる主な事例・事故について

保険事故とは、動産総合保険の対象となる
偶発的な事故を指します。

主な事例は以下の通りです。

  • 火災
  • 破裂
  • 落雷
  • 風水害
  • 盗難
  • 破損など

「空き巣被害に遭い、受付に設置していたレセプトコンピューターのパソコン端末が盗まれた」
「機器の洗浄中にシンクに誤ってぶつけてしまい破損した」
「スタッフが医療機器を移動させる際に転倒してしまった」
「大雨による床上浸水被害に遭い、機器が水没した」

これらは実際に起きた事例です。

特に、内視鏡のスコープや超音波診断装置のプローブ
などは保険の対象となる破損などの事故が発生しやすい
ので、付保する価値が高い商品のひとつです。

保険の対象とならない主な事例・事故ついて

では、機器への損害が全て動産総合保険の対象と
なるかと言えば、そうではありません。

対象外の事例・事故は以下の通りです。

  • 故意または重大な過失による損害
  • 地震もしくは噴火またはこれらによる津波による損害
  • 物件の欠陥
  • 消耗、劣化、摩耗
  • さび・かび・ねずみ食い・虫食いなどによる損害
  • 置き忘れ、紛失によって生じた損害
    など

災害被害のなかでも、地震津波による事故は
保険対象外です。


また、日々医療機器を使用する中で
生じた消耗、劣化、摩耗も対象外のため
ご注意ください。

「いつ・どこで・なぜ」が説明できない
事例は対象外となるケースが多いと言えます。

保険期間について

保険対象期間は
リース開始日からリース満了日まで
となります。

支払据置など、特殊な支払パターンの
場合などは支払期間とは異なります。

物件は医療機関に設置済みであっても、
リース契約が締結、開始されるまでは
動産総合保険の対象外となるため、
注意が必要です。

保険金額について

保険事故が発生した場合、保険金は
どのように決定するのでしょうか?

修理可能か、不能かによって対応は異なります。

・修理不能の場合=全損

リース残債に対して保険金が充当され、
契約は解約、終了となります。

使用できない物件のリース料を
払い続ける必要はありません。

一方で、代替機の手当てはありませんので
改めて、物件を導入する必要があります。


・修理可能の場合

修理可能の場合は、
修理費用とリース残債金額を比較します。

いずれか低い金額に対して保険金が充当されます。

修理費用がリース残債の範囲内であれば
保険金を充当して物件を修理し、
契約継続となります。
修理費用がリース残債以上であれば
全損時と同様の対応、または
保険金を超過する部分を自己負担するかを
選択します。

さいごに

リース契約の動産総合保険を
使えたにもかかわらず、
動産総合保険の存在を知らずに
医療機関負担で修理費用を払っていた
との話を聞くこともあります。

保険適用可否の保険会社の審査は
もちろんありますが、これってもしかして?と
思ったらリース会社や医療機器メーカーに
一度問合せしてみるといいでしょう。

設備導入の際はもしもの時に備えて、
動産総合保険という観点からもリースを
ご検討してみてはいかがでしょうか。

※動産総合保険はリース会社によって
内容が異なります。
詳細は契約先のリース会社へご確認ください。

記事提供:シャープファイナンス株式会社 N・N

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