来月の休診日を患者さんにお知らせしたい。
そんな時、壁にお知らせを掲示したりしますよね。
先生の病院の壁にはどのような掲示物がありますか?
休診などのお知らせ、料金表、受診時の注意点、
製薬会社などのポスター…
よく見ると色とりどりかもしれません。
それらは患者さんから、どのように
見えているのでしょうか?
壁面を有効に活用するための工夫について
考えてみましょう。
待ち時間はお知らせのチャンス
飲食店で注文した後に、
壁を見たら本日のおすすめが貼ってあった。
追加で注文してみよう…
という経験はありませんか?
スマートフォンの普及で、待ち時間に
壁を眺める機会は減ったかもしれません。
それでも何となく目につくことがありますよね。
待ち時間はお知らせのチャンスです。
メニュー情報だけでなく、ポスターなどの
掲示物から何となくお店の考え方が見えてきます。
クリニックの待合室も同じ。
先生からのメッセージを患者さんにお知らせする
よい機会になります。
何となく掲示し続けているのは逆効果
現在貼ってある掲示物は、いつからそこにありますか?
ポスターなどはそれほど頻繁に貼り替えませんよね。
しかし、それは逆効果です。
いつもそこにあれば、患者さんにとっては壁と同じです。
風景のひとつになってしまうのです。
すると細かい変化に気付きにくくなり、
その隣に新しい掲示物が追加されても、
目に付かないかもしれません。
患者さんが自然と目につく、読みたくなる掲示とは?
真っ白いシャツにシミが付いたらすぐ分かるように、
いつもは何もない壁に新しい掲示がされると
目につきやすいです。
重要な情報はなるべく他の掲示物がない
場所を選ぶと効果的で、
お知らせする期間が終わったらすぐに外します。
受付や診察といった患者さんの動線を考え、
自然と目に入りやすい場所を選びましょう。
その他の掲示物はテーマごとに
場所を決めるのがおすすめです。
花粉症や脱水症など季節性のあるものは、
季節コーナー。
料金表や診察時の注意点など、
1年を通して掲示したいもののコーナー。
病院の理念や病気の説明など、
ある程度長い文章の場合は
座って読んでもらうことを想定し、椅子の近くに。
小児科などは子ども用のコーナーがあるとよいですね。
掲示する位置は、患者さんの行動を想像して決めましょう。
すると患者さんはよく変わる場所、時々変わる場所、
いつも同じ場所を認識することができます。
どこか変わったかな?と気にしてくれれば、
患者さんは掲示物を読んでくれます。
また、掲示物自体の読みやすさも重要です。
電車にある広告のキャッチコピーは、
それを補足する文章を読む乗客は
ほとんどいないそうです。
お知らせは大きく、短く書くことが大切です。
病院の理念など、変わらない大切なものに
関してはプロに依頼するのもひとつでしょう。
掲示物を見直すことは患者さんに伝えたい情報を整理するということ
患者さんの目につく場所は限られています。
どこに何を掲示するかは、
情報の重要性によって判断することになります。
それは、
「患者さんに何を知ってもらいたいのか」
を整理するということです。
当たり前のように掲示しているものが
本当に必要なのか。
情報を整理すると、大切なことが
見えてくるかもしれません。
患者さんに必要な情報がしっかりと伝わったら、
受付や診察の助けになるでしょう。
まとめ
院内の壁の活用に対して、
飲食店や商業施設のように時間やコストを
かけることは難しいですよね。
しかし、どこに何を貼るか見直すことは
それほど大変ではありません。
壁の可能性は無限大。
先生のクリニックの掲示物を工夫してみませんか。
看護師M.K.