戸建開業のお悩みを解決!建物をリースに?
戸建開業のお悩みを解決!建物をリースに?

分院開設やクリニックの移転を決意し、
理想の土地を見つけて「よし!これからだ!」と
思った矢先、地主との交渉や資金調達など
予想もしない問題が待ち受けていることもあります。

ご自身は分院開設などを考えていなくても、
お身内や後輩が開業する際に
相談を受けるかもしれません。

「建物リース」を知っていれば
開業スタイルの選択肢が広がります。

今回の記事では「建物リース」についてご紹介します。

実は身近なあの建物もリースだった?

建物リースとは、リース会社が
土地所有者から土地を借り、
その土地に建物を建築・所有して、
お客さまに賃貸する仕組みです。

ホテルやショッピングセンターなどの
商業施設、物流センターといった、
みなさんが普段目にする、よく行く
場所も実は建物リースかもしれません。

それでは、なぜリースが選ばれているのでしょうか?

自己所有に比べると、主に初期投資を
抑えられる事や、費用平準化・事務負担の
軽減などが理由として挙げられます。

もちろんクリニックも条件を満たせば
「建物リース」の対象となります。

そこで、事例をもとに
クリニックの「建物リース」について
次項で詳しく説明します。

クリニック開業形態と建物リース

クリニックを開業する場合、
その形態は「戸建開業」と「テナント開業」に
大別されます。

また戸建開業の場合は、土地と建物の
所有形態にいくつかのパターンがあります。

① 土地・建物をいずれも自己所有とする場合

建物の建築にあたっても、自分の思い通りに
プランニングできるなど
自由度が高い点が魅力です。
その反面、開業時の資金調達額が非常に大きく、
リスクも高いパターンと言えるでしょう。

② 借地に開業医が建物を建築する場合

この場合も開業時に多額の資金を調達する
必要が生じ、借地上の建物は銀行の
担保評価の対象外となるため注意が必要です。

③ 土地所有者による建て貸しの場合

建て貸しとは、一般的には土地所有者が
開業医の希望に基づき建物を建て、
それを賃貸する形態です。
開業医の資金調達の負担は
自己所有に比べると大きく軽減されますが、
建物の規模感について土地所有者の意向に
左右されるなど、開業医が希望する条件が
十分満たされない可能性がある点は注意すべきでしょう。


こうした問題点を解決する方法として、
「建物」をリースするという選択肢があります。

建物リースは冒頭で述べたように、
リース会社が土地所有者から土地を借り、
その土地に建物を建築・所有して
開業医に賃貸する仕組みです。

初期投資を抑えた開業が可能で、
契約形態をカスタマイズすることもできます。

土地所有者との土地の賃貸借契約、
建築会社との建物の建築請負契約を
開業医に代わりリース会社が実施するため、
事務作業の負担軽減にも有効な手段と言えます。

それでは、実際にどのような場合に
建物リースが活用されているのでしょうか?

具体的な事例に沿ってご紹介します。

【ケース1 ⇒ 土地所有者が個人との借地契約を行わない場合】 

最適な土地を見つけ、土地所有者と
交渉するが、土地所有者は
これまで企業との契約しか実績がなく、
個人(開業医)との借地契約に難色を示すケースです。

この事例で最大の問題となっていたのが、
土地所有者が企業との借地契約を
要望していたという点です。

そこでリース会社が開業医に代わって
土地所有者と借地契約を結ぶことで、
この問題をクリアしました。

リース会社が建築会社と建物の
建築契約を結び、建てた建物を
開業医に賃貸するという
「建物リース」のベーシックなスタイルです。

コロナ禍の影響か、最近では土地所有者が
個人との借地契約に慎重な姿勢を
示す例が散見されます。

特に、立地が良く、土地所有者が
上場企業である場合などには
「企業との借地契約しか行わない」
という例もあり、そのままでは借地契約を
泣く泣く諦めざるを得ませんが、
「建物リース」がその問題を解決した事例です。

【ケース2 ⇒ 銀行からの資金調達が懸念される場合】

開業予定地の土地所有者との交渉を進め、
当初は建て貸しの予定で土地所有者との
具体的な検討をしていましたが、
開業医の希望するプランだと
建物建築金額が土地所有者の想定額を
大きく上回っていることがわかりました。

結局、土地所有者は建て貸しすることは
リスクが高いと判断し、土地のみを開業医に
貸すこととなります。

そこで、開業医は建物を含む
資金調達を銀行に相談しましたが、
かなりの高額であったため、銀行一行での
融資は難しいという回答を受けました。

そこで建物部分については建物リースを
利用し、それ以外を銀行借入へと切り分けることで、
銀行からの資金調達額を当初想定していた
額よりも抑えることができた事例です。

クリニックの建物リースでは
こうしたケースが多いと言われています。

開業時の銀行融資や土地所有者の
建て貸しについて、特にコロナ禍の影響もあり、
慎重な姿勢を示すケースが増えています。

こうした問題が生じたときにも、
建物リースをうまく活用することで
道が開ける可能性が見えてくるのです。

さいごに

建物リースは前提として土地に抵当権等が
設定されていないことが必要です。

また、リース会社によっては
事業用建物のみを対象とし、自宅兼用など
には対応できないケース、
建物の維持管理・修繕費用は
お客さま負担など注意する点もありますが、
契約期間や家賃などを相談のうえ、
柔軟なプランを組める点は
建物リースの特長と言えます。

建物リースという言葉を知っていることで、
開業スタイルの選択肢が広がるのでは
ないでしょうか。

また、毎日の通勤や散歩の際に、
「ひょっとしてこのお店も倉庫や工場も建物リース?」
と考えるのも新たな発見があるかもしれませんね。


記事提供者 シャープファイナンス株式会社 N/N

クリニックの建物リースの相談はこちらまで
シャープファイナンス株式会社
sfc-medical@sfc.notes.sharp.co.jp 

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