診療や経営で忙しいので、
スタッフのマネジメントまで気にしていられない!
と考える先生も多いかもしれません。
しかし、スタッフの定着率が上がると、
結果的にクリニックの評判がよくなり、経営もうまくいきます。
今回は、スタッフのマネジメントの具体的な方法や定着率上昇のためのポイントなどについてわかりやすくまとめます。
スタッフのマネジメントとは?
新人教育はベテランスタッフに任せっきりになっていたり、
スタッフと話し合う機会がほとんどなかったり、
業務の処理能力を個人の資質に頼っていることはないでしょうか。
せっかく育ったスタッフがやめてしまう、スタッフ同士でもめている、
スタッフが指示通りに動かない、など
スタッフのマネジメントで悩む先生は多いものです。
もともと価値観の違う他人同士なので、
もめないことの方が少ないと考えておくと気が楽かもしれません。
スタッフの育成や管理まで手が回らない、面倒くさいと思うこともあるかもしれません。
しかし、マネジメントがうまくいけば、
結果的にクリニックの経営もうまくいくことが多いです。
なぜかというと、
スタッフがいきいきと働いている様子は患者さんによい印象を与えるからです。
また、スタッフ同士の連携がうまく取れていれば、診療の質や効率も上がり、
結果としてクリニック全体の運営がスムーズに運ぶようになります。
マネジメントの具体的な方法とは?
スタッフがやめる理由のひとつに、職場での人間関係が挙げられます。
職場での人間関係を良好にするために、院長の役割はとても大きいです。
スタッフが意見を言いやすい、風通しのよいクリニックにするために、
スタッフ同士が話せるイベントを企画したり、
個人面談やスタッフ全員でのミーティングを定期的に行うとよいかもしれません。
特定のスタッフをえこひいきしていると思われるとスタッフ間の不和を生みます。
日頃から、それぞれの性格に合わせたコミュニケーションを心がける、などを意識するとよいです。ただし、優秀なスタッフに対する正当な評価であるのに不平等と捉えられてしまうことがあるので注意が必要です。
そのような事態を防ぐために、
スタッフにもわかりやすく人事評価制度を明示しておくという方法もあります。
また、クリニックの方針として「愚痴や批判は言わない、不満や疑問があれば院長や皆がいるミーティングなどで自由に発言してよい」などと伝えておくのも重要です。
スタッフの定着率を上げるためには?
スタッフの定着率が上がれば、クリニックの雰囲気もよくなり、患者さんの評判も高くなります。
では、定着率を上げるには具体的にどのような方法があるのでしょうか。
すでに説明したように、院長が積極的にスタッフのマネジメントに関わるのが最も大切ですが、労務環境を整えることも重要です。
労務環境には、
- 労働時間や報酬
- 社会保険
- 退職金
- 学習への支援
- 福利厚生
などさまざまな要素が含まれます。
労務環境を管理する時に、何よりも大切なのはスタッフのモチベーションを上げるためにどのようにすればよいかを考えることです。
労務環境がよければスタッフのやる気を引き出すことができます。
スタッフのモチベーションを上げるのは、報酬だけではありません。
やりがいや勤務時間の延長がないことなども重要です。
個人の性格や家庭事情、今までの働き方なども考慮する必要があります。
クリニックは女性が多い職場なので、妊娠や出産などにも柔軟に対応できる方が好まれることも多いです。
最初にルールを決めておき、雇用条件に関しては事前に書類の作成をしておいた方がよいでしょう。
雇用条件に関する書類作成やクリニックでの労務環境に関する問題などに対して、労働や社会保険に関するエキスパートである社会保険労務士に相談するのもよい方法です。
医師M.S.